趣旨
当協会の賛助会員が持たれている最新の情報やノウハウを、今後の事業に活かすため、賛助会員の方々を講師に招き、講習会を実施しました。
開催日 | 平成22年2月20日(土)11:00~16:30 |
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開催場所 | 協業組合公清企業 |
参加者 | 会員39社、83名 |
出席講師 |
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演題・内容
(株)北海道モリタ

廃棄物の減容化とリサイクルによる収集運搬の効率化について
- 浄化槽汚泥濃縮車
- 機能構造の説明
- 導入によるメリットについて
- 有効活用事例の紹介
- 高圧縮型回転式塵芥収集車
- 機構説明
- 能力説明
1. 浄化槽汚泥濃縮車
浄化槽汚泥濃縮車は、処理水を張り水として再利用できる為、節水及び浄化槽の立ち上がりが早いこと、処理施設への運搬量を軽減(約1/3)できること等、利点があり全国的には導入事例は多いが、北海道では、現行では、許可が下りない状況にあります。

2. 高圧縮型回転式塵芥収集車
下図のように、作業選択により、押込板を油圧で押すことにより積込能力を高める構造になっています。圧縮能力の増加は分りますが、架装重量のアップによる積載重量の減少等、積載目的物との兼ね合いが出てくるかと思われます。現在の所、4t車ベースまでです。

3.その他
冒頭、昭和30年代に厚生省が作成したビデオの上映がありました。当時のし尿処理の状況が描かれており、希望者には無料(?)で配布して頂けると言うことでしたので、是非ご活用頂ければと思います。詳しくは、(株)北海道モリタ 滝沢課長までお願いいたします。
兼松エンジニアリング

乾式ブロワー車について
新型浄化槽汚泥濃縮車について
我社の安全に関する配慮について
1. 乾式ブロワー車
特長は、循環水を必要としないため、水の給排水が不要、凍結対策が不要、循環水温上昇による真空度低下がない等があげられるようです。連続作業時に排気温度上昇に伴う臭気対策として、排気フィルターを装着しています。13t車ベースでタンク容積10.5㎥、最大積載量9,150kgの諸元です。
2. 浄化槽汚泥濃縮車
(株)北海道モリタの濃縮車とほぼ同様。
3. 安全に関する配慮
各種吸引作業における注意点(吸引物の性状、吸引ホースの固定 等)の説明。
新明和工業(株)北海道支店
ごみ収集車の安全作業
1. 構造・点検・メンテナンス
内容は、作業員に対する安全教育、作業安全マニュアル的な内容でした。
各事業所においても、配布頂いた資料をもとに、安全教育・作業確認を行えるものと思います。また、塵芥車の廃棄物飛散防止及び作業員の腰痛防止対策の一助として「自動開閉式テールゲート」の説明がありました。
2. その他
新商品紹介として、「電動式塵芥車」の説明がありました。これは、架装部がバッテリー駆動によるもので、収集時にエンジンを停止できるというものです。走行により充電することが出来ます。二酸化炭素の削減はもとより、騒音軽減等々のメリットがあるようですが、現状では2t車ベースのみです。
フジクリーン工業(株)札幌支店

浄化槽の維持管理・修理における安全注意事項
1.維持管理における注意事項
消毒用薬剤の取り扱い(有機系・無機系混合使用による爆発)、点検蓋の管理の重要性(転落事故防止)、作業環境の測定(酸欠、硫化水素)の重要性 等。
2.修理における注意事項
資材の保管方法、現場の安全確保、FRP材料の取扱 等。
札幌北営(株)

ルーツブロワーのオーバーホール
1.事例紹介
ばっ気用、吸引車用のルーツブロワーの専門業者による整備事例及び整備後の報告書の活用について説明を受けました。自前では分解までは無理かと思われます。日常的には目視できないブロワー内部の確認ができました。
極東開発工業(株)北海道営業部

ごみ収集車の安全
1.取扱・メンテナンスについて
現車による、各部の取扱方法・注意・メンテナンスのお話をいただきました。
グリスアップはこまめに行いましょう。今一度、作業車の取扱説明書をご覧下さい。
(株)一伸

特装車の管理について
1.特装車のロングライフ
吸引車・バキューム車のタンク・キャッチャー・マンホール部等のステンレスコーティングの事例紹介がありました。腐食が激しくなる前に、また、新車発注時にステンレスコーティングの検討は非常に意義がありそうです。

北海道いすゞ自動車(株)札幌支店

ポスト新長期規制
CNG車について
1.自動車排出ガス規制の強化(ポスト新長期規制)について
国土交通省より、2008年3月、新車のトラック・乗用車から排出される窒素酸化物(NOx)及び粒子状物質(PM)の更なる低減を図る為、世界最高水準の厳しい規制である、いわゆる「ポスト新長期規制」が制定されました。この規制は、新車のディーゼル車に対し、2009年10月から順次摘要されています。
NOx、PMの低減化技術は複数ありますが、以前からも排出ガス規制があるたびに車体重量も重くなり、積載量が減り、かつ、ランニングコストもかかってくるようです。メーカーにより方式の違いがあるようですので、新車購入時にはそのあたりのことも確認していく必要が有りそうです。
2.CNG車について
CNG(天然ガス)充填所は札幌に8箇所、旭川に1箇所。鶏が先か、卵が先か・・ではないですが、充填所がなければいくら環境にやさしい車でも使えません。車輌導入の助成金はあるようですが・・。1回の充填で走行できるのは約300km。
3.その他
ちなみに、ですが、アイドリング時の燃料消費量ですが、大型車で1.8ℓ/H、中型車で0.9ℓ/Hであるそうです。また、信号により停止する場合等、フューエルカット(クラッチをつないだままアクセルを離す。オートマチック車も同様。)機能を活用し、燃料消費を減らすことが出来ます。是非活用しましょう。