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平成23年 災害復興支援 作業報告

(社)北海道環境保全協会青年部

平成23年9月10日11日の日程で、東京環境保全協会青年部会(五十嵐部会長他21名参加))主催の災害復興ボランティアに、宮城県生活環境事業協会様(2名参加)の協力を得、山形県水質保全協会(2名参加)の方々と共に、北海道環境保全協会青年部(9名参加)も参加してまいりました。

10日は、宮城の柴田総務部長・藤岡次長様から、石巻市の状況説明を頂きました。その中で、石巻の災害廃棄物処理実行計画(1次案)では、23年度中にがれき類の撤去を終えおおむね25年度中に処理を完了すること、蒲生(がもう)地区に設置された仮設焼却炉(90t/日)の試運転が始まり10月から本格稼動すること、そして災害廃棄物の発生推定量は県内一般廃棄物の約23年分にあたるが、23年度中にがれき等の撤去を終え概ね25年度中に処理を完了すること等となっています。また、災害廃棄物の処理については、鹿島建設を代表とするJVが落札し、地元業者に仕事がまわってこないのが実情とのことでした。説明を頂きながら市内をまわりましたが、見ると聞くとでは大違いどころか、映像で見るのと、肉眼で視ることの歴然とした違いに言葉もありませんでした。

特に、市街地でいうところの1~2町内会が全滅という状況、また、道路1本の左右で被害状況が全く違う状況を目の当たりにすると、津波の恐ろしさは想像を超える特性・破壊力があることに気づかされました。報道でみる被害状況との違い、またインフラは奥地に行けば行く程まだまだ復旧していないことに驚嘆してしまいました。震災より半年経ってもこのような状況ですから、直に視た我々が一刻も早い復興を支援すること、国の支援体制の遅れを指摘すること等々、人々にこの現状を伝えることも青年部の役割ではないかと考えさせられました。

がれき類の堆積

被災住宅

11日は、ボランティアセンター(石巻専修大学)から作業予定地鮎川へ向かい、担当者の指示により大原浜地区の小河川周辺のがれき類撤去作業を行いました。

現場には、杭、ロープ、小コンテナ、トタン、魚網、立ち木、岩、生活用品・家財等の他小形耕運機等もあり、大物は、作業時に見つけたロープをかけ、全員で引き上げました。

作業現場(作業前)

作業現場(作業前)

作業中

作業中

作業後

作業後

現地支援センター
(牡鹿公民館)

現地支援センター
(牡鹿公民館内部)

支援センター周辺
(中央右がセンター)

支援センター周辺
(奥に船舶)

作業場所周辺
(中央左の林のたもと)

作業場所周辺

今回、参加させて頂き感じたことは、

  1. ボランティア参加者は、多様な人々がいる(俗に言う一般人、言えば専門職、等)
  2. 一般の方々は、人力のみ?で本当に一生懸命復興の為に尽力している。テントを張り長期滞在している方々もいました。
  3. ある程度経験してる方々は、効率を考える。
  4. 我々のように、ある程度現場を知っているものとしては、作業内容を事前確認できれば小道具等(工具程度)を用意し、効率的な作業をできるのではないか?
  5. もう少し言えば、ミニユンボ程度でも現地調達し、合わせて自前オペレーターを準備できれば作業効率は一層上がる。
  6. 今回のみかも知れないが、作業内容は、当日しかも現地に行かなければ判らなかった。
  7. ボランティアであり、下世話ではありますが、実作業単価を考えると現地実作業20,000円/H以上です。効率はある程度考えるべきと思います。現地担当者からは出来る範囲で・・といわれましたが、参加する側も出来ること最大に行動すべく準備・行動できないものかと思いました。その為には事前確認が必要ですが、それが出来ない位現地の混乱は独自復興者並びにボランティア受入等担当者の負担は大変なものがあるように思われました。ちなみに、今回の支援センター(牡鹿公民館)には未だに電気が来ていません。仮設トイレも4基のうち2基が満水で使用禁止でしたし・・。
  8. 覚悟の上の今回の参加でしたが、現地で考えたことは、がれき類は土砂等に埋もれていました。その下からは、色々なものが出てきます。生活観溢れるもの・個人にとっては思い出の品・かに・へび・周辺には蜂、等々。そして、もしかすると・・遺骨も。
  9. 事前に自衛隊等による作業もあったことと思います。その後の現地にしては、そのまんま過ぎるという印象をうけました。政策(自衛隊等の方々の行動含む)によるものが大半と思いますが、もう少し活動できなかったものかと思いました。
  10. 今回、宮城県生活環境事業協会様に多大なるご協力・ご尽力をいただいての作業となりましたので北海道としてはかなり結果を残せたと思いますが、その反面、宮城県協会様ご自身で行っている復興の手を止めてしまったことも事実であります。このことから次回は、現地の方々にはアドバイス的なご協力だけをお願いし、多数の手配等は自分たちで行うことを基本としたボランティア活動が必要だと思いました。

今回の活動は、あくまでも第1段と考えます。当会・全国の仲間とともに永い支援・協力が必要です。人事ではありませんから・・・

 

ボランティア活動終了報告書